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岩波ホール 今年7月29日 54年の歴史に幕

岩波ホールが閉館する。

昨日流れたこのニュースに驚いた人がたくさんいたでしょう。

ミニシアターの先駆けとも言われる東京神保町の岩波ホールは、当初多目的ホールとして1968年に開館されました。

その後単館映画館となり、これまでに上映された作品は271作に上ります。

他の映画館ではなかなか上映されない、マニアックだったり文芸度が高かったり問題作だったり、というような多くの作品がここ岩波ホールでは上映されました。

その昔、都内で仕事をしていた頃、たまたま会社が神田神保町にあったことがあり、岩波ホールまでは徒歩で行ける距離で、休憩時間で外に出た時など前を通りかかると「今はどんな映画をやってるんだろう」と思ったものです。

私も一時期ミニシアターに行くのが趣味みたいになっていたことがあったから、余計に岩波ホールは気になる存在だったんですね。

そんな岩波ホールが閉館にまで追い込まれた大きな理由は、やはりコロナでした。

新型コロナの影響により、経営環境が急激に厳しくなり、劇場運営が困難になったと発表されています。

地味だったり、話題作ではなくても、良質な作品をたくさん紹介し続けてくれた岩波ホール。

ここが無くなることは、映画文化を支えてくれた柱がひとつ無くなることだと感じて、とても残念です。

岩波ホールは今年7月29日、54年の歴史に幕を下ろします。