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関西万博で注目 「人間洗濯機」が介護の現場へ

2025年の出来事中、特に話題になったもののひとつに「大阪・関西万博」があると思います。

私は同イベントに行く機会は持てませんでしたが、きっと多くの方々が現地に行って楽しまれたことでしょう。

始まる前はどちらかと言えばネガティブな見通しがなされていたように記憶していた今回の「万博」。

それが終わってみれば、当初の予想を上回る集客数を記録しての大成功となりました。

見どころはさまざまでこれひとつ!というのは難しいほど、パビリオンごとに工夫を凝らした演出がなされ、開催期間中はたびたびメディアでも取り上げられていましたよね。

中でもひときわ注目を浴びたのは、ファインバブル技術専業メーカーの「サイエンス」が発表した「ミライ人間洗濯機」でした。

これは前回1970年開催の大阪万博で「目玉企画」のひとつだった、山洋電機(現パナソニック)の人間洗濯機「ウルトラソニックバス」が、「令和版」にバージョンアップして登場したもの。

「ウルトラソニックバス」は、「流線形のカプセルの中にモデルが入ると、ジェットバスのように泡が噴射して全身を洗う」マシーンで、当時の人たちには本当に「夢のような」アイテムでした。

「ウルトラソニックバス」の設計者山谷英二さんは、今回の「令和版人間洗濯機」の開発にあたり、「サイエンス」の青山会長から「当時の開発のコンセプトや、万博展示のノウハウを教えてほしい」と協力を求められ、技術顧問に就任した、という経緯があったそうです。

そんな2世代に渡って技術開発が為された末に今年の万博でお目見えとなった「ミライ人間洗濯機」が、このたび高齢者施設用製品「ミライ人間洗濯機 社会実装版(高齢者施設用) HWM-KO1」となって発表されました。

同機は浴槽ドアの採用により、「またぐ」動作を解消した人間洗濯機で、浴槽内で生成される超微細泡が全身を包み込み、「つかるだけで洗う」を実現したそうです。

このほか、部分的な汚れが気になる箇所にはウルトラファインバブルを使った「ミラブルシャワーヘッド」による集中洗浄を可能に。

強い水圧に頼らない洗浄メカニズムをが採用されています。

介護の現場では、体の自由が効かない方の入浴介助は、介助者の体に相当の負担がかかるものです。

そんな状況において、このようなツールが実用化されたことは、介護の場において明るい話題になると思います。

「サイエンス」は、「万博で得た貴重なフィードバックと技術検証を基に、実際の介護現場で求められる安全性・操作性・経済性を徹底的に追求した」とし、まずは高齢者施設における介護浴槽としての実用化から着手し、最終的には一般家庭への本格普及を目指す考えだそうです。

「ミライ人間洗濯機 社会実装版(高齢者施設用) HWM-KO1」の本体サイズは124×65×99cm(幅×奥行き×高さ)、重さは約100kgで、シャワーノズル数は正面4基。

短期間ではありますが、身内の介護をした経験を持つものとして、このようなアイテムの開発が進むことは本当にありがたいです。