自分がまだ「若者」と呼ばれていた頃、慣れ親しんだ音楽を作った人たちがこのところ次々に亡くなっています。
昨日はクインシー・ジョーンズ氏が亡くなったというニュースがネット上を飛び交いました。
今こうして彼の訃報を綴っている後ろで流れている音楽は、クインシーが1981年にジェイムス・イングラム(ボーカル)とコラボしてヒットさせた「ジャスト・ワンス」。
「ただ一度だけ、僕たちは何を間違ったのか、考えてみないか?」
失った恋を思い、自分はベストを尽くしたと思っていたけれど、そのベストは十分ではなかった、と切々と歌い上げられるバラードの傑作です。
この曲はクインシーのアルバム「愛のコリーダ」からシングルカットされ、全米チャートでは17位を記録した作品でした。
日本ではこのアルバムタイトルである「愛のコリーダ」が、多分彼の曲としては最も知名度が高いのではないでしょうか。
しかし、実はクインシーは世界の音楽シーンにおいて長く一線に君臨した生きる伝説的な存在の人でした。
1982年には、マイケル・ジャクソンの「スリラー」をプロデュースして「史上最も売れたアルバム」としてギネス認定されるなど、大きな功績を残しています。
また、アメリカ音楽界の最高峰であるグラミー賞では、3度の最優秀プロデューサー賞を受賞。
1985年に発表されて世界的大ヒットしたチャリティーソング「ウィー・アー・ザ・ワールド」のプロデューサーを務めたのもクインシーでした。
彼は11月3日、自宅で静かに息を引き取ったそうです。
享年91。
今頃空の上で、マイケルと再会しているかもしれません。
どうぞやすらかにお休みください。