毎年暑くなるにつれて遭遇する頻度が多くなってくるのが「蚊」です。
庭の草むしりなどをしている時に群がってくる「藪蚊」はもちろん嫌ですが、自分が本当に嫌なのは寝入りばなに耳元で「ぷ~~~~ん」とやってくるアレ!
あの音を聞くと、反射的にガバッと起き上がり、頭を振ったり、手のひらでピシャリと自分の頭を叩いたり。
そして結局しばらくの間は眠れなくなってしまうので、あれは本当になんとかならんものか、と思います。
さて、そんな夏の嫌われ者である「蚊」ですが、これまで蚊を退治するには主にピレスロイド類を用いた殺虫剤が使用されてきました。
ところが近年ピレスロイド類に対する抵抗性を持ち、殺虫剤で死なない蚊が増加していることが特に東南アジア地域で確認されるようになってきたとのことで、これに変わる安全性の高い駆除方法の開発が求められていたそうです。
そんな状況に対し、「花王」が注目したのは「界面活性剤」。
「花王」が着目したのは「蚊を殺す」ではなく「蚊の飛行を妨げる、飛べなくする」ことで、2020年には、蚊の脚をシリコーンオイルでぬらすことによって、肌への降着を抑制し、蚊に刺されなくする技術をすでに開発していました。
そこから今回「花王」は、蚊の体や羽をぬらすことで蚊の飛行行動を変えられるのではないかと考え、その最適な手段として界面活性剤に着目したという流れになります。
元々蚊の体の表面は極めて水に馴染みにくく、体の表面は水をはじき、雨でもぬれることなく、水場で産卵・羽化が可能という性質があるそうです。
花王はこういった蚊の体表面や羽の特性に着目し、水をはじく表面にもなじみやすくなる界面活性剤の性質を利用して、水になじみにくい疎水的な蚊の体の表面をぬらすことができることを発見。
さらに様々な界面活性剤水溶液を比較検討し、表面張力低下能の高い界面活性剤を用いると、効率的に蚊の表面をぬらすことができることが判明しました。
そして、水を蚊に噴霧しても蚊は水をはじくため飛行行動に影響は出ないけれど、界面活性剤水溶液は「ミスト状に噴霧して吹きかけるだけで蚊が落下すること」を発見したのだそうです。
このメカニズムは、素人の私が聞いても比較的わかりやすいものですが、これを実用化するには大変な費用と時間が必要になるのでしょうね。
また、この界面活性剤は人体には無害だということなので、この先この理論に基づいた商品開発がより一層スピーディに進み、1日も早く商品化されることを期待しています。
このニュースについて、より詳しく知りたいと思った方は、「花王」のニュースリリースサイトをぜひご覧ください。