音楽

桑田佳祐と「同級生」たちによる「時代遅れのRock’n’Roll Band」

コロナや戦争、円安、物価高と、とかく暗いニュースばかりに目が行きがちな現在の世の中。

今までにないほど閉塞感が強まり、悲観的な先行きしか思い描けなさそうで、ついつい下を向いてしまいます。

そんな嫌~な空気を「いっちょ破ったれ!」とばかりに突如実現したのが、現在66歳の桑田佳祐さんと、彼といずれも同じ年の「4人の同級生」たちが集まって作った楽曲「時代遅れのRock’n’Roll Band」です。

本作は、「桑田佳祐 feat.佐野元春,世良公則,Char,野口五郎」名義で、本日から緊急配信されたチャリティーソング。

同曲は、収益の一部が国際援助団体「Save the Children」に寄付されます。

昨日曲の一部とレコーディング風景を動画で視聴し、今朝オフィシャルサイトで曲をフルコーラス拝聴しました。

曲調そのものはあくまでも軽快なのに、歌詞にこめられたメッセージはどっしりと重い、そんな「さすがベテランのオヤジたちは違うわ!」と言いたくなるような内容になっていました。

それにしてもこのメンツ、音楽好きなら誰もが驚くほどに豪華な取り合わせ!

そしてこの5人全員が全員「1955年4月~56年3月生まれ」の同級生だという事実が、これまた奇跡的な気がします。

みなさん、私よりちょっぴり年上ですけれど、ほぼ同世代。

それぞれの方々が影響を受けた海外アーティストの傾向なども、ひとりひとり異なりますが、同世代ゆえ、「あぁ、この人はきっとこのアーティストが好きなんだなぁ」とわかるのがまた嬉しいんですよね。

今回のこのプロジェクトを最初に呼びかけたのは桑田さんだったそうです。

長年交流のあった世良公則さんと久しぶりに顔を合わせた際、新型コロナ、ウクライナ情勢、世界各地で起きる自然災害などについての話が盛り上がり、その中で「同級生が集まって、今の時代に向けた発信が何かできないだろうか」というアイディアが生まれたとのこと。

桑田さんは世良さん、佐野さん、Charさん、野口さんそれぞれに手紙を送り、楽曲制作に取り掛かり、1ヶ月で完成させた後、4月末その作品を持参して4人の元へ出向いたそうです。

そこで今回の豪華なプロジェクトが発足しました。

何かと意見を言いづらいようなムードが漂う今、「今あえて“時代遅れ”なやり方で、我々の世代が『音楽という名の協調』を楽しむ姿を発信し『次世代へのエール』『平和のメッセージ』を届けたい」と、「昭和生まれのオヤジたち」が立ち上がったのです。

今回のこのプロジェクトを知り、そして曲を聴き、同世代のひとりとして、とても誇らしい気持ちになれました。