オリビア・ニュートン・ジョンさんが亡くなりました。
73歳という年齢は、亡くなるにはまだ早い!と、どうしても残念な気持ちが募ります。
彼女のことはあまり知らない、という方でも、日本の歌手・杏里の「オリビアを聴きながら」という歌は多分どこかで耳にしたことがあるでしょう。
曲名にもなっている「オリビア」こそ、このオリビア・ニュートン・ジョンさんのことなのです。
1970年代、もともとカントリーシンガーとして歌手としてのキャリアをスタートさせた彼女は、1974年に発表した「愛の告白(I Honestly Love You)」というバラードソングで全米1位を獲得。
それに続いて「そよ風の誘惑(Have You Never Been Mellow)」が大ヒットし、日本でも当時この曲は毎日どこかしらでオンエアされていましたね。
祖父がノーベル賞受賞の物理学者、父が名門ケンブリッジ大学の教授という、いわゆるインテリ家系の生まれで、なおかつ1970年代の「美人」を代表するような清楚な美貌と、透き通るような美声を兼ね備えたオリビアは、当時の男性たちの憧れの的でした。
個人的には、ジョン・トラボルタとW主演したミュージカル映画「グリース」や、1980年に入ってから出演した映画「ザナドゥ」あたりの彼女の歌が好みです。
特に「ザナドゥ」や、同映画の中で歌われた「マジック」あたりは、今聞いても新鮮に感じます。
やがて1981年になると、それまでの清純派路線(?)から突然イメージチェンジを図り、オリビアは「フィジカル」をリリース。
これまでとは全くことなるアップテンポでディスコ調のこの曲は、ディスコミュージックたけなわだったこの時代にぴったりフィットして、世界的な大ヒットになりました。
この後結婚して音楽とは距離を置く生活を始めたオリビアでしたが、1992年に乳がんであることを公表。
今回の訃報までには実に30年の月日が流れていましたが、その間も転移、再発を繰り返し、長く闘病生活を送られていたようです。
ご自分の癌闘病体験をもとに、近年は癌治療の啓発活動家として精力的に活動され、その功績が認められて、生まれ故郷のイギリスから大英帝国勲章を、そして5歳の時に移住したオーストラリアからはオーストラリア勲章を、さらに日本からも旭日章緩章を授与されるという、とても華々しい一生を送られたオリビアさん。
ちょっと天国にのぼるのが早すぎるよね・・・と、どうしても思うけど、73年間、普通の人の何倍もの密度でいろんなことをやりきったんだと私は考えることにします。
今日あたり、「グリース」の中で彼女が歌った曲の中で一番好きな「愛すれど悲し(Hopelessly devoted to you)」をゆっくり聞いてみようかな・・・・。