「不織布マスクに付け替えていただけませんか」
お客さんにそうお願いする美容室の話をあるテレビ番組で見かけました。
その美容室では、「美容師とお客様双方の感染リスクをできるだけ下げるために」、マスクとして現段階で最も飛沫防止機能が高いと言われる不織布マスクを店内では着用することにしているのだそうです。
もちろんお願いする立場なので、ウレタンや布製マスクをして来店したお客さんには、店側が用意した不織布マスクが手渡されていました。
そういえば、昨年の春頃は全国的にマスクが不足して、不織布製どころかウレタン製マスクや、素材のガーゼそのものまであらゆるお店から姿を消していましたっけ。
私もあの頃は仕方なく布を集めて、裁縫なんか全くできないのに、必死で布マスクを手作りしました。
皮肉なことにそのおかげで、「あれ?手縫いとかって意外と楽しくない?」と手芸に目覚め、気づけばミシンまで購入。
マスクどころかポーチやらトートバッグやら、果てはエプロンに至るまで様々なモノを手作りするところにまで至ったわけで、そういう意味ではにっくきコロナも新たな自分発見の機会をもたらしてくれた、とちょっぴり感謝もしているのですが、それはさておき。
医師会の偉い方も「不織布マスクを正しく着けて感染予防」とおっしゃっていて、オフィシャル的にも「ベストオブコロナ感染予防」なのは不織布製マスクであることは一致した見解のようですね。
しかし、ある医療関係者は「大切なのはTPOに応じたマスクの使い分け。屋外で人が比較的少ない所や、軽い運動をする場合などは通気性の良いウレタン製マスクでも問題ありません。しかし周囲に人がたくさんいるような状況では、やはり不織布マスクを着用する方が適切でしょう」とコメントされていました。
この「TPOに応じたマスクの使い分け」が私も重要ではないかと思っています。
「何が何でも不織布マスク!」と他の人に強要するような傾向は勘弁してほしいですし、この一年で各メーカーでのマスク研究・開発はかなり進んで、素材は不織布ではなくてもしっかりとしたフィルター構造を備え、洗って再利用可能な高機能マスクもいろいろ出ています。
要は一人一人がしっかりとした感染予防意識を持ち、その時々に応じたベストな対処をしていけばそれで良いと思うのです。
また、これはどのマスクにも言えることですが、きちんとした着け方をしなければどんなに高機能なマスクでも全く感染予防の意味がなくなってしまうことも、今一度しっかり頭に入れておいた方が良いのでしょうね。
私自身、不織布マスクの両サイドに隙間が空きがちなので、気をつけようと思います。