「昴」「サライ」「いい日旅立ち」など、数々の名作を世に送り出した谷村新司さんが今月8日に亡くなっていたことがわかりました。
享年74歳はあまりにも早く、昨日その一報を聞いた時は「嘘でしょ!?」と自分の耳を疑いました。
昨年、長年の盟友・堀内孝雄さん、矢沢透さんとともに「アリス」の50周年記念ライブ「ALICE GREAT 50(FIFTY)」を行ったばかり。
ライブ後には3人揃って「ここからまた再スタートを切って、10年活動していこう」と決意を新たにしていた、そんな矢先のことでした。
「アリス」は谷村さんがリーダーを務めたバンドで、その全盛期には「冬の稲妻」や「チャンピオン」「今はもう誰も」などのヒット曲を放ち、その当時に青春期を迎えていた私世代から熱烈に支持されていました。
1970年代半ばから後半にかけて、私の周囲にもアリスが大好き!という友人がたくさんいましたっけ。
一方私は、というと、当時は圧倒的に洋楽志向だったため、ほとんどの友人たちが好んで聞いていたアリスやグレープ(さだまさしがいたデュオ)、かぐや姫などは聞かずじまいでした。
そんな私でもアリスの「遠くで汽笛を聞きながら」は、ジーンと心に染みるものがあって好きでしたね。
この曲を作ったのは堀内さんですが、谷村さんは常々この曲について「アリスにとってなくてはならない曲」であり、「ずっと歌い続けていく」とも語って、ソロでも歌っていたそうですから、アリスとしても思い入れの強い1曲だったようです。
そして、アリス解散後谷村さんは、冒頭で触れたような名曲を自ら歌ったり、他の歌手に提供したり、また中国・上海音楽学院の客員教授を数年間務めるなど、さまざまな方面でその才能を存分に発揮されてきました。
今年に入ってから病気治療に専念するため、しばらく休養すると聞いた時は、きっとまたあの穏やかな笑顔を見られると思っていたのに。
自分も年齢を重ねてから、改めてを聴いてみると若い頃とはまた違った感動を覚える作品が増えてきました。
谷村さんの作品には(自分にとって)、これまでには見えなかった、わからなかった「意味」が年齢を重ねたからこそ見えるようになった、そんな曲が多いように感じています。
もっと長生きして、もっとたくさん曲を作ってほしかった。
谷村さん、ゆっくりとお休みください。