俳優の古谷一行さんが、先月23日に亡くなっていたことがわかりました。
昨日この一報を聞いた時は、さすがに驚きましたね。
享年78歳は、今の時代やはりまだ少し早いなぁ・・・と思ってしまいます。
2011年に癌が見つかってからは、手術・再発・別の病気で救急搬送される、など病との闘いが続いていたとのこと。
最近は仕事復帰を目指してスポーツジムに通われていたそうですが、数日前から顔色が悪く、自ら入院したものの、その日に亡くなったということでした。
古谷さんの当たり役といえば、まずは「金田一耕助」でしょう。
横溝正史による一連のミステリ作品に登場する名探偵・金田一耕助役として特に有名なのは、映画版の石坂浩二さんとTV版の古谷さんの二人です。
金田一探偵は他にも大勢の俳優さんが演じていますが、個人的に最も原作イメージに近いのは古谷さんではないかと思います。
ボサボサの長髪、その頭に被ったよれよれの帽子と、羽織袴の処世姿、推理で興奮するとガリガリと頭を掻きむしってふけを飛ばし、息詰まるとエイやっと逆立ちをする。
ちょっととぼけた感じと優しい雰囲気を漂わせながらも、いつのまにか「犯人」の近くに擦り寄っているクールさも併せ持つ金田一を、古谷さんは巧みに表現されていました。
それ以降では、「相棒」シリーズに出演された時の、テロ組織の大幹部「本多篤人」役が特に印象に残っています。
単純な悪役ではなく、後悔や苦悩を抱えながら生きる人物を「本多篤人」が乗り移ったように演じられていました。
彼が登場するラストシーンは、まるで洋画のワンシーンを見ているようで素晴らしかった。
若い頃から独特のフェロモンを醸し出す、とても魅力的な俳優さんでしたが、年齢を経てからはその色気に渋みが加わって、ますます素敵になられ、数年前におじいちゃん役で出演された朝ドラ「ひよっこ」でも、いい味を出され、まだまだこの先もいろんな作品で活躍されると思っていましたのに。
とても残念です。
でも古谷さんが残されたたくさんの作品は、これからもずっとわたしたちを楽しませてくれるでしょう。
ご冥福をお祈りします。