1980年代を代表する女性アイドルの一人、中森明菜さんが長い沈黙を破り、自身のTwitterで「活動再開」に向けたメッセージを発信しました。
松田聖子さんや小泉今日子さんらと並び、今でも多くのファンを持つ明菜さん。
そういえばつい先日、明菜さんが1989年によみうりランドイーストで行った野外コンサートを、NHKが「伝説のコンサート 中森明菜 スペシャル・ライブ1989 」として放送していましたね。
たまたま何気なくテレビをつけ、「あれ、明菜ちゃんだ。珍しい」と思った私は特に強い思い入れも持たず見始めたのですが、いつの間にかすっかり見入ってしまい、結局ライブが終わるまで見てしまっていたのです。
明菜さんより私は少し年上なので、もちろんリアタイで彼女がアイドルとして活躍していた時代も知っています。
ですがその当時は正直彼女に対しては、「儚げでちょっと影がある歌手(やや苦手)」というイメージが先行して、彼女の歌をしっかり聴いたことはありませんでした。
でも先日放送されたライブの模様を見て、「明菜さんって、歌が本当にうまかったんだ」と遅ればせながら衝撃を受けたのです。
そのライブで明菜さんは、デビュー曲「スローモーション」やヒット曲「少女A」「セカンドラブ」「飾りじゃないのよ涙は」の他、シングルリリースされた作品全24曲を披露。
後から知ったのですが、明菜さんはバレーを習っていたそうで、ステージ上ではそれを活かしたような美しい「振り付け」も随所で見ることができました。
どの曲にも自然に感情移入し、その世界観を見事に表現する姿には特別なファンではない私でもグッと惹きつけられるものを感じます。
中でも個人的に特にすごいと感じたのが「難破船」でした。
加藤登紀子さん作詞作曲によるこの作品は、加藤さんが若い頃に失恋した時に生まれた曲だそうで、何と加藤さん自身から明菜さんに「この曲を歌ってみませんか」と自ら声をかけたという経緯があるのだそうです。
加藤さんの「予感」はさすが!というしかないですよね。
ライブで「難破船」を歌う明菜さんの目には涙がうかび、この曲の世界に入り込んでいるとしか思えないような、素晴らしいパフォーマンスでした。
当時の明菜さんはまだ24歳、この若さでこんな難しい曲を歌いこなすなんて、今から思うとすごい才能だと思います。
昨日新たに彼女から発信されたTwitterでは、今後は体調を見ながらゆっくりと活動を再開していきたい旨のメッセージが綴られていました。
そして昨日から今朝にかけては、彼女からの思いがけない「発信」に驚き、喜ぶ人たちからの優しいメッセージがネットに溢れていて、それは今も続いています。