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本日3月30日 東京・世田谷区に商業施設「ミカン下北」開業

「しもきた」・・・と聞いて「下北半島?」と思うか、「下北沢?」と思うか。

私の若い頃には、そのどちらを先に思い浮かべるかによって、その人の「都会度」が判断できるという、今なら「それ、絶対あかんやつやん!」とツッコミが絶対に入るトンデモ案件がありました。

私は20代に上京してしばらく世田谷区に住んでいた関係で、下北沢にはよく足を運び、東京の中でも特に好きな街のひとつでした。

私の記憶に残る下北沢は、駅のすぐそばに昭和の佇まいを残した小さなお店がたくさん並び、若い人たちがいつも通りをそぞろ歩く、活気に満ちた街。

直近で最後に下北沢を訪れてからすでに5~6年は経ちますが、その間に街はその様相を大きく変えたようです。

再開発がいまなお続いているその下北沢で、今日30日に新たな商業施設「ミカン下北」(京王電鉄)が開業しました。

「ミカン」は果物のミカンのことかと思ったら、これは下北沢が「常に未完」=「今もこれからもずっと変わり続ける」という思いが込められたネーミングだそうです。

「ミカン下北」は、京王井の頭線下北沢駅の高架下などのスペースを使って作られており、下北沢ならではの「古着屋」「雑貨店」など約20店舗が出店。

施設は5地区に分かれ、延べ床面積は約5300平方メートル、下北沢駅と茶沢通りを結んで新たに設けられた道の両側に店が並びます。

今回の施設開設にあたり、下北沢にこれまで足りなかった「働く」という要素も支えようというコンセプトがあったそうで、「遊ぶ」要素であるバーや世界各国の個性的な料理店、雑貨、古着屋のほかに、1人からでも利用ができるコワーキングスペースやシェアオフィスも併設。

開業に先立って行われた28日の内覧会で紅村康社長は、「下北沢は乗降客数が多い重要な駅」と強調し、小田急、京王の両社が「寄り添って街の発展につなげたい」とあいさつしました。

なお、「ミカン下北」には、事前に予約した資料の貸し出しや返却ができる区立図書館カウンターも設置され、演劇やサブカルチャーに関する書籍の紹介や、近隣の商店街のイベント告知も行う予定だそうです。

このあたりは、演劇や音楽など、サブカルチャーのメッカでもある下北沢らしさがあって、昔の下北沢を知る者として嬉しく思います。