京都アニメーション制作のアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。
私が「京アニ」と聞いて条件反射的に思い出すのは、数年前に起きたあの悲惨な事件のことです。
事件直後、あの一件で失われた数多くの命と才能を思うと、自分はその方たちとはなんの接点もないのに、亡くなられた方や肉親の方々、友人の方々らの悲しみや悔しさがまるで自らのもののように思えて、とても辛かったのを思い出します。
私自身幼い頃から絵や漫画を描くのが好きでしたし、今では息子も私同様絵を描くのが大好きで、息子は中学時代の修学旅行で京アニを訪れたこともあるほど、京都アニメーションはアニメ好きな人には有名な制作会社でした。
その京アニが手がけた作品として「名作」の呼び声も高い「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」が、金曜ロードショーで2週に渡って放送されることが決定しました。
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、暁佳奈(あかつきかな)著・同名タイトルの小説が原作で、テレビアニメとしては2018年にTOKYO MX他で13話+特別番外編が放映されています。
内容は、かつて「大陸戦争」で「武器」と呼ばれて恐れられていた少女・ヴァイオレットが戦争で両腕を失い、自在に動く義手を付けて、大戦終了後は「自動書記人形」として代筆業を行っている、という設定のもとにストーリーが進んでいきます。
主人公ヴァイオレットは孤児で言葉も親も知らなかった少女。
そんな彼女にはかつて戦場で誰よりも大切な人がいて、その人が最後に発した言葉「愛してる」という言葉を理解できなかったのですが、自動書記の仕事や、様々な人たちとのふれあいを通して、その言葉の意味を探していく姿が物語の核となっています。
この作品に関しては息子が詳しくて、普段彼はあまりTVを見ないのですが、今回発表された金曜ロードショーでの放送は「絶対に録画する!」と鼻息が荒く(笑)なっていました。
今回は石立太一監督監修により、新たに再構成された「特別編集版」として10月29日にまず放送され、翌週の11月5日には2019年に劇場公開された「ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝ー永遠と自動手記人形ー」が本編ノーカットで地上波では初放送されることになっています。
絵柄と色使いの美しさ、繊細な描写など、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を「宝物のような作品」と呼ぶ人も多い本作が、ひとりでも多くの人の目に触れてほしいと心から思います。