みなさん漫画は読まれますか?
「いい大人が漫画なんて」とおっしゃる方も中にはおられるかと思いますが、一口に「漫画」と言っても、明らかに大人に向けて作られた作品とわかるものがたくさんありますよね。
その最も良い例が「ゴルゴ13」(さいとう・たかお作)だと思います。
作品タイトルを聞いただけですぐ脳裏に浮かぶ、主人公「デューク東郷」の太い眉毛といかにも寡黙そうな表情。
そして「神業」としか思えない射撃能力で世界を股にかけ、ゴルゴが様々な事件に関わっていく様が描かれた本作は、実にスケールの大きな作品です。
実は「ゴルゴ13」シリーズをそんなにしっかり読んだわけではない私・・・なんですが、それはきっと初めてこの作品を目にした頃、いきなり相当激しい(と当時は感じた)お色気シーンが出てきたから。
自分にはちょっと刺激が強いわ〜と感じたことと、それとは対照的に、ストーリー展開は時代を反映した硬派なものだったことで、「私の好きなテイストとは違う」ということで、その後あまり見なくなっていたのだと思います。
まぁそれはあくまでも私の個人的な感想であり、本作が素晴らしいクオリティを備えたものだということは間違いありません。
そしてこのたび「ゴルゴ13」のコミックス第200巻「ゴルゴ13 200 亡者と死臭の大地」が刊行されました。
これは、秋本治作「こちら葛飾区亀有公園前派出所』が保持するコミック発行巻数世界最高記録とタイになる大記録。
作者のさいとう・たかお先生は現在84歳ということですが、その年齢になるまでずっとひとつの作品を描き続けられてきたこと、それ自体がものすごいことで、心から尊敬します。
そして「こち亀」の作者秋本治先生は、「こち亀」の作中随所に「ゴルゴ13」へのオマージュを感じさせるキャラを登場させていますから、間違いなくさいとう・たかお先生のファンでしょう。
きっと「こち亀」と「ゴルゴ13」のコミック巻数が同じになったことを、秋元先生は喜んでいらっしゃるんじゃないでしょうか。
この先も行けるところまで行って欲しい。
「ゴルゴ13」のコミックスがこの先まだ何冊も刊行されるのを楽しみに待っています。